特別連載ブログ フィルムカメラのある生活

2017.05.04

悲運のライカM5はM型ライカ最高の操作感を味わえるカメラ

← ブログトップページへ戻る

ライカM5

過去から現在に至るまでカメラの王様であり続けているM型ライカ。
そのなかで、外観、機構ともに他のM型ライカと大きく異なるカメラがあります。

それがライカM5。
写真を見ればわかるように、外観からして他のM型ライカとはまったく異なるカメラです。

生産台数も約3万台と少ないことから、一時は失敗作と思われていたカメラですが、いまでは意欲作として、またその質の高さから再評価されています。

日本製一眼レフが世界を席巻しようとする1970年代、ライカが打って出ようとしたカメラ、それがライカM5。
他のM型ライカではけっして味わえない感触を、あなたもぜひ体験してみませんか?

ライカM4は使いやすいクラシックライカの完成形

  • 眠っているカメラやレンズ、業界差高額で買取ります!
  • 購入後1ヶ月の動作保証&返品手数料0円

ライカM5とは

ライカM5は、1971年から1975年にかけて製造されたM型ライカの1機種。
初めて露出計を内蔵したライカでもあります。

ライカM5のスペック

ライカM5

形式 機械式レンジファインダーカメラ
シャッター速度 B、1秒〜1/1000秒
機械式
横走り布幕フォーカルプレーンシャッター
露出計 TTL スポット測光
ファインダー倍率 0.72倍
ファインダー枠 35mm、50mm、90mm、135mm
レンズマウント ライカMマウント
巻き上げ レバー式、1ストローク
巻き戻し クランク式
製造年 1971〜1975年

ライカM5の特徴

ライカM5

ライカM5は、1971年から1975年にかけて製造されたM型ライカの1機種。

写真を見れば一目瞭然なように、他のM型ライカとはスタイリングの面で異彩を放っています。
シャッターダイヤルの位置も巻き上げレバーと同軸となっており、操作感も他機種とは異なるものとなっています。

機構的に最大の特徴が、露出計を内蔵しているということ。
そう、ライカM5は露出計を内蔵した最初のライカなのです。

1971年、すでに世界のカメラ業界は日本のカメラメーカーが席巻していました。
一眼レフが主流となり、TTL測光の露出計搭載も当たり前になっています。

1954年にライカM3が登場したときは、最先端のカメラとして日本メーカーを突き放していたライカですが、いつの間にか、そんなM型ライカも、ともすれば時代遅れのカメラとみなされるようになりつつありました。

そこでライカM5では、遅ればせながら露出計を内蔵し、スタイリングの面でもそれまでのM型ライカから革新を図ったのです。

フィルム面の前に受光素子アームが延びる独特の機構

ライカM5の露出計は、CdS受光素子が配されたアームがフィルム面の前に延びるという独特のもの。

ミラーで反射した光を測光できる一眼レフカメラと異なり、レンジファインダーカメラでは、どのようにして受光素子に光を導くのかが問題となりました。

そこでライカM5では、CdS受光素子そのものを物理的にフィルムの前に持ってくるという、独創的な機構でこの問題を解決したのです。

露出計の特性は、測光範囲が狭い、スポット測光に近いもの。
撮影者の意図を反映しやすく、さまざまな表現に応用することが可能です。

この露出計機構は、ミノルタとの合作で送り出されたライツミノルタCLにも応用されました。

大型化したボディ

ライカM5は他のM型ライカとは大きく異なる、「弁当箱」とも形容される大型のボディを持っています。

露出計を内蔵し、これまでとまったく異なるライカを生み出そうとする。
その際にデザインの面でも革新を図ろうとしたことは間違いありません。

大型化に伴って、ストラップを吊るアイレット部分も、それまでの横吊り用から縦吊り用となりました。
ただしこの部分については、ユーザーのフィードバックを受け製造途中から横吊りが可能なように変更されています。

不遇のライカから再評価へ

ライカM5

このように、意欲的な機構を採用し、見た目の面でもリニューアルを図ったライカM5。

しかしながら当時の反応は、必ずしも好意的とは言い難いものでした。
ライカM5の販売数は低迷し、製造数は1971年から1975年にかけて、わずか約3万台。

しかも、ライカM5の製造終了後に販売された、ライカM4-2やM4-P、そしてM6といったモデルは、M4以前のデザインに立ち返ってしまったのです。

このように、ともすれば失敗作として顧みられなくなってしまうかに思われたライカM5。
しかし、1990年代以降、逆にカメラファンの間で評価が高まっていったのでした。

M型ライカ随一の操作性

ライカM5

ライカM5の名声が高まった理由。
それは単に、不遇で生産台数が少なかったためマニア人気が高まった、というものではありません。

ライカM5が再評価されたのは操作性の高さ。
とくに注目されたのは、シャッターダイヤルが巻き上げレバーと同軸に配されているということです。

大型かつ、ボディ前面よりもわずかに飛び出たシャッターダイヤルは、指掛かりが非常によく、回しやすさも抜群。
レリーズボタンから指を移動させることで、簡単にシャッター速度を変更することが可能です。

さらに、他のM型ライカよりもダイヤルが大きいこともプラスに作用して、ダイヤルは非常に軽く回すことが可能。
他のM型ライカをはじめ通常のシャッターダイヤルでは、素早く絞りを変更したい場合はシャッター速度よりもむしろ絞りを変更することが多いですが、ライカM5ならば、シャッターと絞りの双方を、いつでも自由自在操ることが可能となったのです。

ライカM5の選び方

それでは、ライカM5を中古で選ぶときにはどんな点に気をつければよいのでしょうか。

ライカM3 カメラファンならぜひ手に入れたいライカの真髄

縦吊りと横吊り

ライカM5には、「縦吊り」モデルと「横吊り」モデルが存在します。

縦吊りとはカメラの側面にストラップアイレットが存在し、縦向きに吊るモデル。
横吊りとは、他のカメラのように横向きにカメラを吊るモデルのことです。

初期のモデルは縦吊り専用となっており、途中から横吊りにも対応するようになりました。

ライカM5 縦吊りモデル
縦吊りモデル……ボディ右側面にストラップアイレットがない

ライカM5横吊りモデル
横吊りモデル……ボディ右側面にもストラップアイレットが追加されている。

縦吊りと横吊りのモデルには、性能上の差はありません。
中古で選ぶ際にどちらを選ぶかについてですが、ライカM5本来の設計意図に従って使いたい場合は縦吊りを、他のレンジファインダーカメラ同様に使いたい場合は横吊りを選ぶとよいでしょう。

ブラック塗装の色あせ

ブラック塗装のライカM5を中古で選ぶ際には、塗装の色あせにも気をつけると良いでしょう。

ライカM5では、M4以前のブラックボディの塗装がすぐに剥げてしまったことの反省から、新開発の焼付け塗装が施されました。

この焼付け塗装は、塗装そのものは非常に剥げにくいのですが、使用にともなって徐々に色があせていってしまいます。

カメラとしての機構の調子はオーバーホールや修理の有無で決定するため、実用上は関係のない箇所ですが、見た目の状態がよいライカM5を中古購入したい際には、この点にも気をつけるとよいでしょう。

とはいえ、使い込まれた年月もライカの魅力をより高めてくれるもの。
美しい塗装を保ったライカM5も、愛好家の手によく馴染んだライカM5も、どちらを使うのも素晴らしい体験であることは間違いありません。

よく手に馴染む、操作性良好なM型ライカ・M5

このように、ライカM5は見た目も、機構も、操作感もそれまでのM型ライカと大きく異る、M型ライカの異端児。
実用性が非常に高く、操作感もとても良好なため、快適にレンジファインダーでの撮影を楽しむことが可能です。

もちろんマウントはライカMマウントなので、歴史に残るさまざまなライカレンズの性能を、思う存分楽しむこともできますよ。

するりとすべるように回るシャッターダイヤルを操作する快感は、ライカM5でしか味わえないもの。
ぜひあなたもライカM5で、街を、人を、自然を、自由自在に切り取ってみませんか?

著者紹介:サンライズカメラ

サンライズカメラは、いまでは数少くなってしまった「フィルムカメラ専門店」の使命として、フィルムカメラに関する情報を公開し続けています。 「こんな記事が読みたい」というご要望がありましたら、お気軽にFacebook、Twitter、お問い合わせフォームなどからご連絡ください。カメラ愛好家のみなさん、これからフィルムを始めたいみなさんとお話できることを楽しみに待っています。

この著者の他の記事

  • 眠っているカメラやレンズ、業界差高額で買取ります!
  • 購入後1ヶ月の動作保証&返品手数料0円

ブログトップページへ戻る

ABOUT THIS ARTICLEサンライズカメラについて

サンライズカメラはフィルムカメラを専門に扱うオンラインショップです。カメラ・レンズの販売買取だけではなく、カメラ愛好家が集うサイトを目指して情報発信を続けています。公開中の記事は、カメラのプロライターが執筆したものから、フィルムカメラを初めて手にした初心者の体験レポートなど、多種多様にそろえています。デジタルカメラとは違うフィルムカメラの魅力に触れて頂けたら嬉しいです。「こんな記事を書いて欲しい」というご要望もお気軽にお聞かせください。 

TOP > フィルムカメラ大全集 > 悲運のライカM5はM型ライカ最高の操作感を味わえるカメラ

ショッピングガイド

ご注文とご連絡の受付

WEBサイト上からは24時間いつでもご注文可能です。

お電話でのお問い合わせ、メールのお返事は、平日9:00~18:00に受け付けております。

お支払方法

クレジットカード

クレジットカードブランド一覧
カード決済にはVISA/JCB/MASTER/ダイナース/AMEX/NICOSなど、国内主要カードがご利用いただけます。

代金引換

商品受け取り時に配達員の方へ商品代金をお支払いいただきます。別途手数料を頂戴いたします(一律500円)

銀行振込

振込先はジャパンネット銀行となります。振り込み手数料はご負担ください。

PAYPAL

インターネット決済サービス「PAYPAL」を通して、商品代金をお支払いいただけます。

送料とお届け日数

ヤマト運輸宅急便発送・送料無料

ご入金いただいてから、24時間以内に発送します(日曜、祝日を除く)。ヤマト運輸「宅急便」でのお届けです。

※沖縄県、北海道、離島については航空便利用のため、1,500円の送料を頂戴します。

送料とお届け日数

安心の1ヶ月間動作保証・返品可能

返品については(場合により手数料が発生しますが)、理由を問わず承っております。また、1ヶ月の保証期間内に動作に不具合が出た場合は、購入金額を上限とした修理または返金の対応をいたします。

詳しくはこちら

Facebook